君の名は。

今更ながら見ました
君の名は

いやぁー、すごく良かったです。
久々に良い映画を見ました。

僕はアニメや漫画が大好き。
ドラマや映画も人よりは沢山見ている方だと思います。暇なので。


どのジャンルにおいても、
僕の「良いもの」の定義というのは

自分にも起き得るかも感。
なんですね。

ギャグでもサスペンスでも、漫画でも映画でも。
自分の身に起き得るかも、
なんかちょっとあり得るかも。

その、カモ、をどのくらい感じさせてくれるかっていうのが、良いモノの定義なんです。

サスペンスなんかも、
あり得ない。ってこともない。
なんかそんな事件昔あったし。身近じゃないし関係ないけど。
みたいな、ギリギリの投影感というか。


漫画家では
古谷実(稲中卓球部、ヒミズ、わにとかげぎす
映画監督では
園子温(冷たい熱帯魚、愛のむきだし

が、それにあたり、好きです。


さて、
君の名は。ですが

皆さんご覧になっているでしょうからストーリーは割愛して。


どうでしょうか皆さん、
子供の頃の記憶ってぼんやりしていませんか?
激しい喜怒哀楽の全てや、
大切な思い出、
そして友達の名前まで。

人間というのは、忘れる生き物なんです。
でも、当時は忘れるなんて想像もしていないですよね。

脳に100個しか記憶出来ないとしたら、
101個目からはどんどん古いことは忘れて新しいことを覚えいくのが、脳です。

自分の意思とは関係なく、
無作為に選ばれた古い記憶を失い続けているなんて、
なんだか怖くないですか?

でもそれが人間なんですねー。

街ですれ違った赤の他人
なんか見たことあるような、ないような
妙に惹きつけられるような、親近感があるような
そんな人っていますよね。

もしかしたら、
忘れてしまっているだけで子供の頃あなたにとって大切な人だったのかもしれません。


と、まぁ、そんな感覚にさせてくれる作品なのですが、
私なりのヒットの理由なのですが、

その
自分にも起き得る感
がもの凄いんですよね。

投影感ですね。
これに限ります。

正直、
ストーリー自体は、
クソです。
全然面白くない。
伏線がどうだの、時系列がズレていただの、歯痒くて胸キュンだの、
子供騙しもいいところのカスストーリーです。

そんなところが面白いだつまらないだ言っている人は
有名なサスペンス洋画でも見ときゃ革命が起きますよ。
比べ物にならないから。

でも

話が面白いとか、
絵が上手いとか、
題材がなんだとか、
展開がどうだとか、
それって、
人によって好みがあると思うんですけど
投影感に関しては、全員が感じられると思うんです。

皆が共感出来る感覚がある。
よって、ヒットする。
の式が出来ますよね。

ようは、つまらないものの見せ方や伝え方なんです。

それが強烈に上手い。

電車通勤で毎日不特定多数の人間と会う人はたまらないでしょうね。
人間ってみんな自分が主人公で特別だと思ってるんです。

空も自由に飛べるかもとか
かめはめ波が打てるかもとか
デスノート拾ったらどうしようとか
そんなんも同じです。

かも。ってワクワクするんです。

僕にももしかしたら忘れてしまっている大切な人がいるかも。
あり得るかも、起き得るかも。

本当に面白かったです。
反骨精神でカッコつけてまだ見ていない方、オススメですよー



さて、普段は家から出ない私ですが、今日は君の名はバリの運命の出会いを求め、
珍しくイオンにでも繰り出そうかと思います。

タイプの人がいたら言ってみようかな
「君の名は?」